くれは 事業仕分けを効果的に進めるために」としてお聞きします。 今後の市のあり方を考えますと、
何度も言っていますように、行政が説明責任を果たし、その上で市民の皆様が参両し、
協働を進めていけることは、今までより一層必要であり、重要なことになってきます。
また、それは財政面の観点からも要求されることであります。
 
  私は、以前より事業仕分けについて提案をしてまいりました。現在、国の政権も変わったことで、
にわかに脚光を浴びている事業仕分けではありますが、そもそも事業仕分けとは、行政サービス
そのものの必要性や実施主体について、目的・趣旨に照らして議論した上で、そもそもその事業が
必要であるのかというような、そもそも論も含めて議論し、だれがする事業なのか、
国か、府か、そして市か、民間か、改善する点などについて、公開の場で外部の者も含めて、
参加して議論するものです。
  
 第1回が行われたのは、2002年2月だと聞きます。構想日本と自洽体の首長からなる研究会の方々で
岐阜県で行われました。県の6、627事業を仕分けされたというふうにあります。
  
 その後、各地の自治体で行い、実践を通じて改善や改良を重ねながら、基礎自治体のみならず、
県や府、文部科学省も含めた国でも実施されていると聞いています。
  
 一昨年でしたか、総務常任委員会の木津川市の委員のメンバーと一緒に、事業仕分けを実施された
栗東市にその効果を研修するために視察に行ってまいりましたし、私自身も、その後もその前も含めて、
大阪市や京都府の仕分け現場を傍聴してまいりました。
 
 そして、昨年9月議会、私の事業仕分けを検討すべきという質問に対して、 
市長が「今後調査検討していく」と明言され、先月、試行的に実施されたわけです。
そこでお聞きします。 6点。

 1 8月12日回催の行財政改革推進委員会における試行的実施の2事業、コミュニティバス運行事業と
幼稚園バス運行事業の仕分けの目的と効果は何ですか。
 2点目、今後の事業仕分けのご予定はいつですか。
 3点目、そもそも事業仕分けは、基本となる五つのルールがあります。
  1.公開で行う、2.具体的な内容で判断する、3.そもそもから考える、4.最終的にだれの仕事なのかを
 考える、5.外の目を入れるが基本であります。
  まず、最も基本であり重要であるのが公開であることです。公開する前には 前提となる
市民へのお知らせが十分に届いていることが必要でありますが、今回はそれは十分でありましたか。
 4点目、説明する職員への事前の周知、そして事業仕分けに対する理解度はどうでしたか。
 5点目、コーディネーターや仕分け委員のそもそもの役割は何ですか。
 そして、6点目、行財政改革推進委員会が今後も事業仕分けをしていくのですか。
  
 以上、お答えください。


市長 呉羽議員のご質問にお答えをいたします。
  ご質問の事業仕分けの目的でございますが、首長として私が政洽判断を行うための一つの材料として
とらえております。
  また、効果といたしましては、行政内部からではなく、第三者的な純然たる民間という観点から、
事業そのもののサービスのあり方について、忌憚のない自由潤達な議論やご助言をいただくことが
できたと考えております。
  
 一方、職員の人材育成の視点からも、行政サービスの説明責任を果たすことについて再認識させることが
できたと考えております。
  ほかのご質問につきましては、担当部長よりご答弁中し上げます。


総務部長 総務部長でございます。2問目から6問目についてお答えを中し上げます。
 
  まず、「今後の予定は」についてでございます。
  1O月9日開催予定の第9回行財政改革推進委員会において、第2回目の事業仕分けが行われる
予定でございます。
  なお、審議する案件につきましては、行財政改革推進委員会で現在調整をされているところでございます。
  
 次に、「そもそも事業仕分けは基本となる五つのルールがある」についてでございます。

 ご指摘の事業仕分けにつきましては、「構想日本」が考えられました行財政改革を進める上での
ツールではないかと思います。木津川市におきましても参考にさせていただきながら、事業仕分けを
行財政改革推進委員会にゆだねているところでございます。
  
 また、ご質問の「市民へのお知らせが十分であったか」とのことでございますが、今回の事業仕分けは、
来年度予算案の策定に向けまして急遽、行財政改革推進委員会を開催したこともあり、ホームベージなど
のお知らせ期間が短かったのではないかと思っています。
  
 今後は、できる限り早い段階で日程のお知らせをしていきたいと考えています。
  
 次に、「説明する職員への事前の周知や事業仕分けに対する理解度はどうであったのか」でございます。
 
 ご質問の説明する職員への事前の周知や事業仕分けに対する理解度でございますが、
行財政改革推進委員会において事業仕分けの審議対象事業を調整された際に、事務局職員が担当する
職員に対しまして、事業仕分けについて説明を行っております。
  
 また、職員の事業仕分けに関する理解度でありますが、木津川市として初めての事業であったということ
もございまして、今後は、説明する職員の事業仕分けに対する認識を高めるとともに、説明の方法などの
改善を図ってまいりたいと考えています。
 
  次に、「コーディネーターや仕分け委員のそもそもの役割は何か」についてでございます。
  ご質問の事業仕分けにおけるコーディネーターや仕分け委員の役割でございますが、
コーディネーターは事業仕分けが円滑に進むように、質問内容の整理や議論の取りまとめを行いながら、
什分け委員が評価しやすい環境づくりを行う役割と考えています。
  
 また、仕分け委員の多数決で同数となった際には、その多数決に参加していただく役割もございます。
 仕分け委員は、自らの専門的見地から対象事業の本質をご検討いただき、今後の事業のあり方について
ご助言を述べていただく役割を担っていただいております。
  
 最後のご質問の「行財政改革推進委員会が今後も事業仕分けをしていくのか」とのことでございます。
 事業仕分けの実施主体は、行財政改革推進委員会としたいと考えております。
  以上でございます。


くれは 率直に言いまして、今回のものは事業仕分けとは言えませんと私は指摘します。
なぜなら、大きく三つの問題点があります。
 一つは、事業の選定の方法が不明確、二つ目は、公開の大原則の取り組み不足、
三つ目は、行革委員会が、これが実施主体であってはならない。
 なぜなら、先ほど言われましたけれども、行財政改革推進委員会で第2回の審議する案件を決めますよと。 
自分が決めた案件を自分が実施する、このまさしく構造的な問題が大きい。
3点目の行革委員会があってはならないという理由です。
  
 一つずつについてお話ししたいので、一つずつご答弁をいただきます。
 一つ目の事業の選定の方法が不明確についてです。どのような基準で選定されたのか明らかではない
ことです。お墨つきを与えるためでは、本来の仕分けの目的は逸脱しております。恣意的な選定だとの批判は
免れないというふうに私は思います。         \
 
  先ほど、市長は「仕分け結果を尊重し、最終的な政治判断は私が」というふうに言われましたが、
あくまでもそれは言いわけにすぎません。
  
 8月22日、大津市で実施された例を示します。大津市では、昨年に続いて2年目の実施ですが、
庁内で第1次選定、事務事業評価をされました。そして、事務事業仕分けが第2次評価としての位置づけです。
8月22日には24事業について実施されております。
  
 そして、その基準です。事業を選ぶ基準は、事業費が約300万円以上の事業であること、長期にわたった
毎年実施している事業であること、そして外部の視点から意見を聞く必要のある事業であることの、
そういう基準を設定されているわけです。ある程度客観的な基準で選ぶことが重要と言われています。

  今回の2事業、さらに10月9目に予定されている4事業というふうに私は記憶しているんですけれども、
事業の選定基準は行革委員会に任せるという、本末転倒です。
本来は、職員がそれを選ぶべき問題です。しかも、恣意的にならないように。
そこがまずもって間違っています。それについてお考え`を聞きたいと思います。


総務部長  総務部長でございます。
  事業の選定方法は、基準はということでございます。
  木津川市、20年度に行財政改革の大綱、基本計異にそれとアクションプランを定めまして、
これに基づき60の改革項目、評価項目としては125項目について、それぞれ現在取り組みを進めてい
るところでございます。
  
 これらにつきましては、協働による共生の市政の推進、行政体制の再構築、事務事業の再編整理、
公共施設の再構築、財政システムの再構築と、この5項目に分けて現在取り組みをしてございます。
  
 20年度の取り組み、計画状況でございますが、それぞれ提出がありまして、93%でおおむね計困どおり
進んでいるという結果が出てございます。

 これらの計画と今回の事業仕分け、それぞれ大きくリンクをしてぐるわけでございますが、
事業仕分けにつきましては、まず先ほど議員も述べられておられましたが、必要であるのか
必要でないのかというのをまず分けます。その後、国・県・市町村・民間、そのような分け方でするわけ
でございます。
  さらに、新しい公共による地域経営を目指すために、市町村・民問、どういう形で実施するのが
望ましいかという形で分けていくのが事業仕分けでございます。
  
 今回の基準につきましては、木津川市、たくさんの事業を実施しておりますが、3、000万以上の
事業の中から選定をいたしました。 また、木津川市、合併をいたしまして2年6ヵ月になりますが、
合併をするに当たりまして、3町でそれぞれの事業のすり合わせをしてございます。
すり合わせをしたときに、実施をする事業、検討すべき事業、また廃止をする事業などを分けて、
今現在、木津川市のルールづくりをしているところでございます。
  
 その中で、8月の22日でしたか、第1回目の委員会で事業仕分けを行ったわけでございますが、
バスについての事業仕分けを行っていただいたというところでございます。
基準としては、3、000万収土の事業について精査をする中で、この二つの事業を選んで実施を
していただいたというところでございます。
  以上です。


くれは 来年度の予算案の策定に向けてというところで、予算に反映したいから、早目に見直しを
したいところを上げたというふうにどうしてもとれて仕方がありません。
  これについて、次に行きます。
  二つ目、先ほど言いましたように、公開の大原則の取り組み不足、これについてです。
  これは、先ほどは傍聴者は3名でした。しかも議員のみ。これ、事前のお知らせは不十分です。
 なぜならば、8月12日の案内に「事業仕分けについて」だけ、次第のみ載っていました。
事業概要シートの公開はおろか、仕分けを実施すること等の案内もない状況では、事業仕分けとは
言えません。全くもって事業仕分けの予行練習、あくまでも予行練習にすぎません。
構想日本がつけたネーミングです。その名前を使っていいのかどうか、非常に不安を持ちます。

 実際に事業仕分けを行うのであれば、きちんと準備を整えてしていただきたいというふうに
私は指摘します。行政の担当はよく行かれています。私もあちこちで一緒になりますので、
意見交換はしましたけれども、そういう意味では、担当も試行錯誤しながらの今回だと思いますので、
あくまでもう予行練習だというふうに言い切ってください。

 次年度、本格実施するために、今回は練習としてやっているんだよと。そうでなければ、行革の委員の方たち
がそれをもとに政洽判断をすると言われても、費用が増減していったりとすることは、非常に責任の
重い話だというふうに指摘したいと思います。
 
 続けます。
 三つ目については、行革委員会が実施主体であってはならない、このことです。
 なぜならば、仕分けは行財政改革のツールの一つでありますが、事業費削減が第一義の目的
ではありません。でも、行革のメンバーというのは、それを目的に入って手を挙げられた方たちだと
思うんです。その行革に向けての調査・審議するという役目を担っている委員会ですので、そういう
意味では、やっぱり事業費削減を目的とした議論が展開される恐れが濃厚であります。

 私は、やっぱりコーディネーターにしろ、仕分け委員にしろ、経験がない方たちで、非常に困難
だというふうに実感しました。
  
 実は私事ですが、大津市で仕分け委員をさせてもらいました。それには、2日問の事前準備をして、
その事業がどういうものであるかきちんとヒアリングして、いろんな角度から評価をし、
そして最終的には自分の中で5段階か6段階の項目を上げるわけですが、そういうやはり仕分けに
かけるコーディネータ一の力量というのは大きく左右されますので、今回のメンバーの中でコーディネーター
をされたことがあったのか、仕分け委員は実際に仕分けをされたことがあったのか、そこを確認したいと
思います。



総務部長 公開の原則、ちょっと周知が不十分であったのではないかというところでございます。
 
  先ほどもお答えを申し上げましたとおり、準備期間が短かった関係で、少し不十分ではなかったかなと
いうふうに私は考えています。今後は、できるだけ早くホームベージで公開をしていきたい、お知らせをして
いきたいというふうに思っております。
 
  3点目の行革委員では事業仕分けはうまくいかないのではないかということでございますが、
事業仕分けにつきましては、いろんな手法があると思います。構想日本に委託する方法、
これも一つの方法ですし、また大学が実施をされています事業仕分けもございます。
 
  木津川市といたしましては、行政改革大綱、それと基本計圃、アクションプラン、これにご足労
いただきました委員の方たちを主として、やはり地域の実情もわかっていただく中で、この方たちに
お願いしたいと考えてございます。
  
 行財政改革は、縮小・縮減だけではなくて、必要な事業に対して財源を得るために、今ある事業を
見直しをし、必要なところの事業に回していくというのが行財政改革でございます。

 木津川市といたしまして、削ること、縮減することだけが行財政改革ではないと思っておりますので、
事業仕分けにつきましても、行財政改革の委員会長には奈良女子大学の先生、副会長には
同志社の大学院の教授、識見者としては、税理士さん、経営士さん、指定金融機関の幹部、
大手企業の人事管理の幹部、また市の行財政改革に強い志を持っておられます公募委員3名の9名で
構成をしております、この委員さんにお願いをしたいというふうに考えてございます。
  
 この方たちが事業仕分けの方に参画をされたのかという内容については、私の方で今現在そういう
データを持ち合わせておりませんので、後日、またご報告をさせていただきたいと思います。
  以上でございます。


くれは  今の時点で8月12日に行われた事業仕分けの内容が何ら報告されていない。
それは、公開の原則、後での公開の原則にも反しているというふうに思います。
  
 報告文は1文のようになっていますよね、澤井会長からの。それも間違っています。
それぞれの委員がどういう思いで、そもそも必要か不要か改善かという意見を言ったか、手を挙げたか、
じやあそれはどういう理由がということをきちんと出した上で、それを市長が判断するというものであって、
多数決だから、この大きいのに決まったから、それだけを伝えますというような仕分けでは、少数の意見は
聞かれないということになってしまいますので、それ自体ももうこの仕分けとは逸脱しております。

 このやり方を続けるのであれば、私は事業仕分けはやるべきではないというふうにずっと
言い続けますので、やっぱり改善していくことを望みます。
  
 コーディネーターと委員、どうだかわからないというふうに思いましたが、私は今回傍聴していて感じた
ことがあります。やはり、コーディネーターの方は、先ほど言われましたように、議論を醸し出していって、
醸成していって、整理していくという役目ですけれども、今回見ていた限り、失礼ですが、
司会をされているだけのように感じました。 これでは仕分けとは言えないというふうに思います。

 やはり、専門的な立場で経験を積んでしっかりと事業仕分けはすべき、それでないと
効果はないというふうに指摘したいと思います。
  
 最後に、私は事業仕分けをする人たちは応援団だというふうに思います。
私もだから大津市の応援団の一人になっておりますので、そういう意昧からしたら、
木津川市の応援団となって、本当の意味での事業仕分けが実現することを私は今後に
期待しますけれども、このままで行くと間違った方向に行くというふうに、お墨つきを与えるだけの
仕分けになるというふうに指摘したいと思います。

 それについて市長、いろいろと考えられているとは思いますので、お考えを。
 市長の立場で、今後のかじ取りを仕分けについてされていくと思われますので、お聞かせいただいて、
もう時間がないですので、質問は終わりたいと思いますので、市長答弁を求めます。


市長 呉羽議員のご質問にお答えをいたします。
  今回、事業仕分けをしていただきましたいろんなご意見につきましては、10月号の広報に載せさせて
いただく準備を進めさせていただいて、もう印刷の方ができているというふうに思っております。
  
 また、この行革の委員会でございますが、本来の目的は、やはり合併いたしまして、それぞれの地域で
いろんな事業がある中で、今後どうしていくのかといったことも大きな問題となっております。
 
  また、合併の特例で、何度も中し上げますが、国からの地方交付税が今現在3町分、
合併前のそのまま特例でいただいておりますが、合併後10年、また15年後には10億円の減少
になるということの中で、経常経費をできるだけ減らしていこうという中で、この合併の推進の
委員会がつくられたという経緯でございます。

  そういう中で、委員がこのメンバーではいけないのではないかというご意見もいただきましたが、
地域の中の実際に住んでいただいている方のご意見もいただきながら、
やはりどこを見直していくのか、どれだけの財源を残して、どれだけを廃止していくのかということも含めて、
率直なご意見をいただくということも必要ではないかなというふうにも思いますし、
また呉羽議員が実際に体験されました構想日本でのそういったご体験、そういうことも今後、
行革の担当職員とともにさらなる勉強をさせていただく中で、よりよいこの事業仕分けにつきまして
検討を進めてまいりたいというふうに思います。

  何につけても、健全な財政を今後に引き継ぐために、私たちはしっかりとしたかじ取りを
していかなくてはいけないと思いますので、
今後とも呉羽議員におかれましてもいろんなご意見をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
  以上でございます。



総務部長 総務部長でございます。会長が交通整理だけではということでございましたが、会長さんは現在、
 NHKの方で[再生の町]というシリーズ文も流されてございます。これの監修もやっておられまして、
それぞれ行財政だけじやなくて、いろんな専門の方でございますので、すばらしい方に会長になって
いただいているというふうに思っております。