くれは 1問目「清掃センター建設に向けての確認と提案」として聞きます。

 市長が「木津中央地区」での清掃センター建設断念を表明して、4ヶ月たちました。候補地の選定から7年後の決断としては遅かったことは歪めませんが、私自身昨年12月議会の質問でも「場所選定の理由がもはや崩れている」「進め方自体を再考すべき」と指摘していました。その意味において、この決定は理解します。

 しかし、当然のことながら、今後の進め方が重要であります。西部塵埃処理組合の議員の一人として、また木津川市の議員としても、正面からこの問題には取組まねばとの思いであります。

 5月23日、西部塵埃処理組合議会の研修会が委員8名と木津川市、精華町両担当職員5名の出席のもと開催されました。その際、行政側から、3月31日に精華町地元区と木津川市長が覚書を結んだとの報告がされました。その覚書中の、確認事項2には、「今後、乙(木津川市)の責任において、木津清掃センター建設に向けあらゆる面から検討し、平成21年3月末日までに甲(地元区)に建設計画を提示します」との項目がありました。残り10ヶ月を切った期限を提示しての内容に対して、「どこまでの建設計画なのか」「場所の選定は当然必要だ」など、いろいろ意見が噴出しました。

 そこでお聞きします。
@ 平成11年策定の「京都府ごみ処理広域化計画」。この計画は、いうまでもなく、平成9年5月28日に環境省が各都道府県の担当に通知したごみ処理の広域化計画に基づくもので、通知によると、「ごみ処理の広域化について検討し、広域化計画を策定するとともに、本計画に基づいて貴管下市町村を指導されたい」とされたものに基づいて計画が策定されているものです。この京都府の広域化計画には、「清掃センターは平成30年に相楽地区で1施設」と位置づけられています。それでいいかまず確認します。

 A 現在の打越台の焼却場は30年を迎えようとしている施設であり、全国的に見ても他に例がない老朽化していることは周知の事実であります。建設が一刻も猶予がないことは、明らかなことであります。
先に述べた21年3月末までに建設計画を呈示するという覚書の内容では、遅くとも今年中には場所も決めなくてはならないことは常識であり、市民感覚に照らしても当然なことであります。場所の定めのない計画では、絵に書いたもちに等しいと言わざるをえません。場所を公表するか否かは別としてというような担当職員の言葉もありますが、予定地を含めての計画をたてるということで良いか、このことについて、確認します。

 B その上で、提案します。現在奈良市ごみ焼却場移転建設計画が奈良市において議論されています。18年2月に始まった委員会の審議内容を見ますと、現在、HP上で見る限りではありますが、木津川市の南東部、奈良市との境界が候補地の1つとして挙げら、絞られてきているようです。奈良市30万、相楽地区11万合わせて40万人強です。奈良市との広域化計画を一緒にたてる考えはありませんか。このことは@で確認しようとしている広域化計画にもかなう提案であると認識しますが市長の考えはいかがでしょうか。

 Cその際には、ぜひ木津川市が今まで取り組んできた成果を最大限に生かした取り組みを一緒に提案してはいかがでしょうか。5月22日の第4回プロジェクトチームでも協議されたようだが、和泉市のクリーンステージ。私も施設見学には行った施設だが、非常にうまくされている中間処理施設であります。このような総合リサイクル施設を木津川市側に併設してはいかがでしょうか。この部分については、木津川市が主導権をもって協議する。そのような形での共同処理を奈良市に申し込む考えはありませんか。
以上お答えください。



市長 平成11年3月に京都府が策定した「京都府ごみ処理広域化計画」では、ダイオキシン類の排出削減対策やごみ処理の効率化、発電等の余熱利用などの課題に的確に対応していくためには、複数の市町村等による共同処理体制が不可欠として、相互に連携し協力していくため、府内に7つの広域化ブロックを設定し、計画策定後概ね20年間で廃棄物の広域化処理を実施するよう示されております。

 相楽ブロックでは、一日あたりの処理能力が100d以上の全連続式焼却施設を1施設設置することになっておりますが、より広域的な処理も可能であるとされています。従いまして、より広い範囲で最新技術での処理も視野にいれながら検討作業を進めてまいります。

 次に清掃センターの建設計画についてのご質問です。

 さる3月31日に西部塵埃処理組合管理者を立会人といたしまして、木津川市と精華町北稲八間地区は、「木津川市は新たな解決策の検討を進め、平成21年3月末日までの建設計画を提示すること」「この問題を精華町及び西部塵埃処理組合の問題としてもとらえ、三者が協力し、解決策について検討を進めること」などを明記した覚書を締結しました。
 清掃センター建設計画については、この覚書に従い、木津川市と精華町及び西部塵埃処理組合が連携し、あらゆる検討を行い、計画策定に取組んでまいります。

 次に府県を超えて一部事務組合を設立し、廃棄物処理を行っている事例ですが、全国的には、大阪府と兵庫県、福岡市と熊本県などに数例があります。

 しかしながら、一部事務組合を立ち上げ清掃センターを設置した場合には、市町村の当該事務を執行する権限は一部事務組合の成立と同時に消滅し、組合に集約されることになります。このことによりまして、一部事務組合の構成市町村には、それぞれ異なっていた廃棄物の収集システムを一元化する複雑な事務が発生します。

 また、現在、木津川市が一部事務組合を構成しています西部塵埃処理組合の管理者会及び組合議会、許可権者であります京都府・精華町等との協議も必要となります。

 このようなことから、この手法を奈良市側が受け入れる可能性は非常に低いと考えています。

 次に総合リサイクル施設の併設についでですが、議員ご提案の民間施設につきましては、一般廃棄物及び産業廃棄物を処分している熱分解ガス化溶融処理施設です。この施設に隣接して立地している民間のリサイクル施設が一般廃棄物及び産業廃棄物の総合リサイクル処理を行っています。

 木津川市におきましても、同様の民間リサイクル処理施設が本年3月末に許可されており、来年6月の稼動に向け手続きを進められているところです。

 詳しいことは担当部長から説明します。


生活環境部長
 京都府ごみ処理広域化計画については、京都府が広域化ブロック及び今後のごみ処理の方向性を示したものですが、策定当時と現在では、市町村の合併の推進、候補地の見通し等の状況の変化、さらには広域化計画に沿った広域化ブロックごとの整備計画が進展していません。これ以外にも、策定当時とは周辺自治体の状況、排出量、財政的状況なども変わっており、また新たな技術開発も進んでいるところです。

 この計画は、決して策定当時のままの内容で運用することはありません。ブロックを超えて、より広域的な処理を行うことも可能であり、新たな法規制やごみ処理技術の進展、地域の状況変化に対応するため、必要に応じて見直すことも可能です。

 市長が答弁しましたとおり、今後は相楽地区で1施設とする考え方をベースとして、より広い広域化で最新技術での処理も視野に入れながら、柔軟な検討作業を進めてまいります。

 次に、議員3問目の質問に関連いたしまして説明します。

 奈良市では、焼却施設の候補地選定を学校・病院等からの距離、収集・運搬の効率性等に一定の基準を設けて選考を行っております。しかしながら、清掃センターの立地については、環境アセスメントが絶対条件であり、その予測結果から、環境影響につきましては科学的に示されます。

 このことから、木津川市では、画一的な基準による候補地選定は特に行う必要がないと考えております。
 この問題については1日でも早い解決を目指し取組んでまいります。


くれは
 いつも思うわけですが、決意は何度も聞かせていただきますが、具体的に伝わってこないというふうに思います。ましてや、3月末までにというようなことで提示をしているにもかかわらず、一日でも早い解決を目指して取組んで降ります、どう取組んでいるのかが見えてきません。

 再質問するわけですが、「現在の計画を視野にいれながら、より広域化で」というのと、「奈良市については、奈良市側がうんと言わないだろう」というようなご答弁をいただきました。

 実は、京都府の循環型社会推進課の担当の方にお話をうかがいに行きました。主体的に、その地域、自治体や広域で主体的に地域計画を立てて、国の交付金申請をすると、まずが自治体が主体的に計画を立てるんだと、京都府が指導してというようなことはないですとの発言を聞きました。

 また、先ほどもありましたが、府県を超えても交付金になんら問題はないとも言われていました。

 土地の選定を含めて、稼動までに最低6年の年月を要すといわれている清掃センター建設です。今まさに、私は答弁を聞きながら、候補地の選定は奈良市に倣わなくてもいいという3問目の答えがありましたが、奈良市の協議の進め方を見て、非常に学ぶべきところが多いというふうに何度か指摘した、その返事がこれだなと思ったわけですが、木津川市と隣接する地域9候補が挙げられている中に、その一つ二つ、三つ、四つほど入っています。実際、それはご存知ですか、担当としてご存知でしょうか。

 先ほど他の議員から、近隣の反対にあって計画をやめたというような話しもありましたが、今そういう状況の中、今後京都府南部、そして、奈良県北部がより連携を進めるためにも、今の奈良市の協議に乗る前に、今一度、奈良市に話を聞くというか、進めるべきだというふうに私は思ってやまないわけです。

 市長は、「任期中に一定の方向を出す」と言われいたのを「21年3月末に出す」と期間を短くされたのですから、そういう意味では、ここまで来ても具体的にならないのは、何か他にあるのかなというふうに私は思ってしまうわけですが、じゃあ具体的に見えてこない以上、どこをどうついていいのやらという感じがして、非常にまどろっこしいわけですが、奈良市の候補地のこと、担当としてはご存知なのか、そのことについて木津川市はどうかかわっていこうと思うのか、そこのあたりを聞かせていただきたい。

 やはり、循環型社会形成の拠点としての清掃センターという位置づけに、また近隣住民の焼却余熱利用による地域還元型施設といったことは求められてきているわけですので、あっちでもこっちでも、京都府・奈良市・奈良県の、この地域に大きな焼却場があっちでもこってでもできるというよりも、今まさに協議中のところにきちんと話を聞き、そこで検討することがあるんではないかと思いますので、まずは奈良市について候補地のことをご存知なのかどうかと、市長に今までの話を聞かれて、奈良市は「ノー」と言われますよというようなことを言われましたけれど、お考えとしてないのかどうか、その二つ、聞かせてください。


生活環境部長 奈良市と今まで一度も接触していませんので、場所等については、何箇所があることは具体的に知り得ていません。ただ、議員の言われた奈良市の進め方というものが参考になるということであれば、奈良市の方へ行って、その進め方と、そして合わせて考えておられる中身を一回聞いてきたいなというふうに思っております。


市長 今、部長から答弁させていただいたとおりです。


くれは  ぜひそうしていただきたいというふうに伝えて2問目に入ります。