くれは 3問目、「重度障害児の幼稚園、保育園入園を求める請願」その後と今後として質問します。

  今述べました請願は、本年2月15日、木津協議会に6,020名の署名とともに提出されたものです。私を含め4名の議員が紹介議員となり臨時議会において急施扱いされ議題となりました。常任委員会に私、所属していましたが、付託され3月6日、委員会が開催、審査された内容です。

しかしながら、さらなる審査の必要があるとの意見が出され、賛成多数により継続審査、そして木津町の閉町、そして、審査未了のまま廃案となった、そういう経緯のものです。

今回の請願は、この請願は個人的な入園を求めたものではなく、請願項目1、2とあります木津川、具体的にはすべて読みませんが、木津川市が病気や障害を持つ子どもが地域で当たり前に暮らしていける環境を速やかに整えていくよう、地域に引き継いでくださいというような項目もあります。

そして、この後、その後、請願が出され木津町が閉町した後、本年4月より、この重度障害を持つE君の週1回、木津の公立の幼稚園で親御さんがすべての医療行為を行うという形で交流通園ができるようになりました。教育委員会、並びに幼稚園の前向きな取り組みに敬意を表するものです。

紹介議員の一人として木津町議会を構成した、また一人としても今後の方向に責任を持つ意味で4点、質問します。

一つ目、公立幼稚園での週1回の交流通園の現状はどうでしょうか。園児の視点、保護者の視点、そして、教師の視点より、どうでしょうか、お答えください。

二つ目、交流通園を行う前と後で変化したことはありますか。

三つ目、今後、幼稚園での交流回数をふやすお考えはありますか。

そして、四つ目として小学校への入学については、どのように考えを持たれておりますか、以上、お答えください。


教育部長 呉羽議員の3問目の質問にお答えいたします。

  ご質問の1点目と2点目につきましては、木津幼稚園での様子のことでありますが、その様子として同年齢の子供と交流を図る目的で週1回、木津幼稚園に通っている園児の様子については、幼稚園に通う回数を重ねるにつれ笑顔もふえ、明るくなってきているように感じるとのことであります。

また、園長も園児のみんなも世話をやきたくて仕方がない様子だと、社会にはいろんな人が一緒に生きているということを感じる機会になると思うと話されており、大変よい信頼関係が生まれてきているのではないかと感じております。

  3点目のご質問の今後、交流回数をふやす件につきましては、園児の負担や園での様子を十分観察しながらご両親と相談していきたいというふうに考えています。

  4点目のご質問につきましても、医療行為を伴うことでもありますので、今後、義務教育就学に向けて、就学指導委員会の中で検討をしていきたいと考えております。

  
くれは  はい、私も6月4日、E君が木津幼稚園で交流されている様子を半日、一緒に見せていただきました。今述べていただきましたように、ほかの子もやきたくなるようなというような場面を何度か見ました。子どもたちがE君の周りに集まり車いす押したり、顔を近づけたり、手を触って手遊びを一緒にしたりというような様子を見ました。

大人と違って、子どもたちは自然に接することができるとはよく言われますが、まさしくその現状を見せていたいただき、胸が熱くなったものです。また、園児が牛乳を飲んでいるそばでお母さんが医療的なケアで水分補給をされておりましたが、周りの園児はそれも自然に受けとめていました。そして、先ほどもありましたけど、何より子どもさん自身の顔つきが明るくやんちゃな雰囲気になっていたということには驚きました。

さまざま工夫しなければいけないことや、気を遣わなければならない場面もありました。しかしながら、周りの子どもに与える影響をあわせて考えますと非常に木津幼稚園の、あのクラスに優しい雰囲気が漂っていたなというふうに私も思います。気管切開をしたお子さんを地域の園での交流についても、府内で初めてではないかなと思います。

  担当は天理市の方にも行っていただいて、幼稚園の特別支援教育の調査もしていただいたようです。前向きに今回の取り組みをさらに進めるためにも、木津川市として今後、どういう形でこういう園児について、対象児についてどうしていくか、やっぱり姿勢を明確にしていくべだというふうに思います。

  週1回からスタートして3カ月たちました。これから様子を見ながらみんなにとって負担のないようにというふうに、親御さんと相談してというふうに言われましたが、日にちを限定しない、今は日にちを限定して週1回の指定をされていますので、そういう意味では、その日に体調が悪かったらなかなか行けません。ですので日にちを限定しない形で週2回程度に広げてはどうかなというふうに思います。

  また、小学校の入学に向けてということですが、先日、5月31日付の新聞等で「障害児の進学先の口出しやめます」と広く報じられた埼玉県東松山市の就学指導委員会の廃止を記事で見つけました。全国初ということです。

  この東松山市は、福祉先進地を目指して、障害のある子どもを受け入れる共生の教育取り組んでおり、その一環ということです。
  私は、今後の話ではありますが、やっぱり保護者の意向をまず聞き、市の教育委員会としての見解はどうするのか、そしてその選択により教育委員会は今後何をサポートしていくのか、そういう方向で考えていくべき問題だというふうに思います。


教育部長 呉羽議員の再度の質問にお答えしたいというふうに思います。

  園児の様子は、私も木津幼稚園の、いわゆる開園式というんですか、そのときと、それからもう1回、6月に入ってから、ちょっとどういうふうにしているんかなということで、様子も見せていただいたところでございます。

  非常に、先ほども答弁させていただきましたように、子どもたちと、いわゆる他の子どもたちと非常に仲よくやっているなという、一つは本当に印象を受けました。同時に子どたち、他の子どもたちが遠慮しないで、手をつないでですね、それぞれ遊戯をしているような様子なんかも見せていただきました。

そういう状況でありましたので、一応、元気にやられているんだなということを確認しながら帰ってきたわけですけれども、ただ中で非常に心配になったというのは、E君の、名前出して申しわけなかったですけれども、それぞれのその方の医療行為が、やっぱりこう中で母親がされているというところに非常に心配があったわけです。

  それぞれの園の中に、本当にそういった医療行為を伴う、それぞれのことが果たして母親だけでいいのかどうかという問題もやっぱり出てくるんではないかなということも心配しておったところです。そういう状況の中で、今現在、週1回を、いわゆる議員は週2回にしてはどうかというような意見でありますけれども、これはやはりその子どもが、その園児が本当にそれでいいのかどうかというところの問題があろうかというふうに私は考えているところです。

  私も、学校それぞれの教育委員会の方に行きまして長い経験もございますので、いろんな障害児の方々とお話もさせていただきましたし、また同時に保護者の方とお話をさせていただきました。やはり義務教育なり、そういたそれぞれの子どもたちのことを考えてみますときに、やはり子どもたちが今何を望んでいるんかと、その子どもたちが本当にそれでいいのかどうかということをやっぱりそのときに考えなければならないというふうに私は考えているところです。

  子どもたちの幸せを願ってそれの、そのときの行政を進めていくということにしていかないと、他のそれぞれの方々が、やいやいと言って、そして強制してしまうということには、これはやはりならないだろうというふうに思っています。
  十分その辺を見きわめて保護者の方々と話をするのもひとつの方法ですし、それは2回にすると、してくれということであればですね、またその辺の話は十分聞かせていただくということにしたいと思っています。

  同時に、またそれに対する幼稚園の体制というものが必要になってこようというふうに思いますので、その辺については十分考えていかなければならないなというふうに思います。

  それから、今後、保護者の意見を十分聞いてほしいということでございますので、これは意見を聞かせていただくことについては、何も強要はいたしませんで、私たちは教育委員会として門戸を開けて、そういったことについてのお話を十分はさせていただくというふうにしたいと思っています。

  その子どもたちの幸せを願って、今後の園児の様子を見ていきたいというふうに考えております。
  以上です。


くれは  はい。行政がともに子どもさんの環境のことを一緒になって、親御さんと一緒になって悩む、考えるという姿勢があるかないかというのは非常に変わってくる話ですし、それが今、木津町なり木津川市では取られようとしているということは思います。

  やっぱりそこら辺の姿勢を常に持っていただきたいのと、木津川市がこれから障害児、この重度の問題も含めて、どう幼稚園、保育園で見ていくかというようなことにかかわってくる方向性のものだと思いますので、看護師等大阪府、大阪市などでは、幼稚園、保育園、小学校に配置されている、もちろん費用がかかる話ですけども、そういう障害があっても地域の園で、小学校で望むならばということで、きちんと配置されているような事例ももちろん近隣であるわけです。

それがすべての町で同じようにできるとは思いませんが、そういう形で一緒に悩みつつ、制度を整えていくという木津川市であってほしいなというふうに思いまして、今回の質問をさせていただきます。

  議員の皆様も全体の、木津町で起こった問題です、事例ですが、木津川市の問題として、これからも重度の障害児が山城町にもおられるというふうに聞きます。そういう意味では、今後の木津川市がどう取り組むのかにかかわってくると、問題だと思いますので、あえて今回の質問にさせていただきました。

  教育長に最後の、就学先を決定する際に保護者の意見を聞くことが法令上義務付けられたというふうに私は認識していますので、それはそれでよろしいかどうかも含めて、方向性のところで教育長としてのご答弁がいただけたらと思います。


教育長 教育長です。
  呉羽議員の再々質問にお答えいたします。

  先ほどから話ありますケースで、初めて幼稚園に入園した後の記事が新聞に出ておりまして、お母さんの写真が出ておったんですけども、それまで何回かお話したときのお母さんの顔とは違う、非常ににこやかな顔で写っておりまして、入園ということができたことを、お母さんとしてこのようにとらえておられるんだなと思って、感じたような次第です。

  これは最終的に、当時の町長なり教育委員会がそういう判断ができましたのは、議員の皆さん方の熱い思いと、それからお母さんが、私が全介護の必要な子どもについて、私がずっとつきっきりで行くので、何とか幼稚園に1日でも入園できる日を設定してほしいという思いもありましたので、お母さんのそういう協力体制が得られる中で、何とかそういう機会をつくり出していきたいという、当時の河井町長の方からのお話もありまして、教育委員会として最終的な判断をしたわけです。

  障害のあるお子さんたちをどのようにして幼稚園、保育園で受け入れていただくことにつきましては、担当部局とも相談しながら、木津川市としての一定の線は考えていきたいと思っておりますけども、いろんな要素がありますので、先ほど教育部長も申しましたように、全介護の子どもを果たして義務教育の段階でどのような形で、もしも希望が出た場合に受け入れられるかということにつきましては、かなり大きな、これは障害があるんじゃないかというように思っております。

  なお、議員おっしゃいましたように、義務教育段階に進学するときに、どの施設、どの学校に行くのがいいかということを就学指導委員会というのを設置しまして、その中で一定のいわゆる方針を出してもらっております。

  きのうも申しましたけども、全国約1,800市町村のうち、ある市だけが就学指導委員会は、この入学については保護者の意見を尊重するような時代に入ってきているので、就学指導委員会はその役目を果たしたので、もう設置しないで保護者の意見を第一にするということでされた市が一つありますけれども、木津川市としては、やはり就学指導委員会という日本の、いわゆる教育就学制度を一つ支えてきた、このことについての一定の意義は認めておりますので、就学指導委員会を有効に機能させながら、いろんな立場からの意見を聞かせていただいて、その子のための一番適切な就学指導をしていくという、これはやはりまだまだ就学指導委員会の役割はあるという判断をしておりますので、直ちに木津川市の就学指導委員会は廃止して、保護者の意見を第一にするという結論には達しておりませんので、ご理解のほどよろしくお願いいたます。
以上です。

 障害のある子どもたちが、どのようにして義務教育機関で生活をするかということにつきましては、保護者のご意見を第一にするという方法で、もう一つは、障害のある子どもたちに応じた養護学校で学習をするという方法、それからもう一つは、普通学級にある特別支援学級で学習をするという方法。義務教育の普通学校にある、いわゆる普通学級で学習をするという方法、3つの方法があるということを文部科学省は示しています。

このことについて、一定親御さんがどの校種、どの学校ですね、自分の子どもの勉強をしたいと思うかという希望されるということについて、親御さんの意見を尊重していくということについては、私も理解しております。