くれは 3町合併に、住民の意思の確認を!として町長にお聞きします。

まず1点目、やっと開かれた懇談会に関してお聞きします。
住民懇談会350人弱の参加。聞くところによると、そのうち職員が100人程と聞きます。延べ人数ですので、私も3回行きましたので、実質の住民の参加者数は200人を切るのではないですか。

12月議会での一般質問で、町長は、この3町合併を今せっかく機運が高まりました合併と述べられ、今後いろんな問題を住民の方に提示させていただくとによって今から皆さんが関心を十分に持っていただける機会が増えてくるのではないかとも言われました。誰に機運が高まっているかが、この懇談会の出席者の数で明白になったのでは在りませか。
すなわち、このように参加者の数が多いとはいえない合併に住民の機運が高まっていないこと、行政や議会主導で進められているということが明らかになったのではないですか。

では、質問に入ります。

懇談会での参加者の発言は、述べ18人の方が述べられました。会場によって人数に差があるものの、1日目と3日目は、時間が足りないくらいでした。その18人の意見を聞かれ、町長はどのように感じられたかまずお聞きしたいと思います。

ちなみに18人のうち、10人の方が住民の意思を問うべきと述べられています。また今の3町合併の枠組みやその進め方に疑問を述べられたかたもありました。純粋にこの合併を支持された方は1人であったかと思います。このように3町合併自体に疑問やその進め方に不満の意見を聞かれ、どう思われたのか町長にお聞きしたいと思います。


2点目は、今後の懇談会のスケジュールについてどうされるのかお聞きします。
私は、今回の懇談会は遅すぎたと感じています。当然あのような懇談会は、法定協議会を設置する前にすべきであったと思います。町長の思いと国の状況を示した、そもそもなぜ合併が必要かという説明でした。今後の懇談会は、いつ、どのような規模でされるおつもりなのかお答えください。


3点目は、住民の意思を確認する方法を明確にとして聞きます。
今年の夏、会派で自立を選択された町に研修に行きました。実際に、直接請求された住民の代表の方に直接話をうかがうことができました。なぜそのような運動をされたのですかとの問いに、「自立だろうと、合併だろうと、執行部が民意をきかない姿勢に腹立ちを感じたので」といわれました。先の懇談会でも、住民あっての町長、住民あっての議員ということばが参加者の意見にもありました。

また、町長自身、21日の説明の中で、なぜ合併を推進するのかという理由の一つに、新法の基での知事の勧告権に触れられました。知事が枠組みを決めてする合併より、自分たちの考える合併をすべきだという考えを言われました。その言葉「自分たちの考える合併」の自分たちとは、トップの3人の事ですか?それともそこに住んでいる主役である住民のことですか?議員のことですか?河井町長の言われた自分たちとは、誰なのかをまず明らかにしてください。その上で、住民の意思の確認をする方法について町長としての考えを明確にしてください。


町長  呉羽議員の質問にお答えします。
 去る8月19日から3日間行いました3町合併住民懇談会には、議員の皆様方もお忙しい中、ご参加いただきありがとうございました。

 住民の皆様もそれぞれのご予定がある中ではございますが、3日間で336名の方のご参加を頂きました。限られた時間ではありましたが、合併に対する私の思いをお話しできる機会を得、また18名の方から率直なご質問やご意見を頂きましたことは、大変意義深いことであったと思っております。

 これからの時代に求められる自治体経営の方向を探る一つの手段といたしまして、行政に関わるものが市町村合併を真剣に考え取り組みを進めることは非常に大きな命題である、このことは議員もご理解いただいているものと存じます。
 ところで、ご質問の住民懇談会の感想や今後のスケジュールでありますが、開催回数や方法などこれから検討を行い、改善すべき点もあろうかと思いますが、これからの行政を進めて行く上で、町村合併に関わらず住民の方々との対話を行い、住民の方々にも行政参加をいただく機会を多く持ち、行政と住民がともに力をあわせ、魅力ある町づくりを進めていくことが大事であります。

 このことから、合併問題にかかわらず、あらゆる機会を通じまして、また区長会などの各種団体のご理解とご支援を頂きながら住民の方々のご意見を直接お伺いしてまいりたいと思っております。そして常に住民の目線でお話を聞かせていただきながら行政を進めていくことを忘れないよう、心がけてまいりたいと思います。


 また、住民の意思を確認する方法はということでございますが、行政といたしまして説明責任、いわゆる情報提供など、住民の方々があらゆる角度からご検討いただける書類などをお示しする中、適切な時期に適切な方法で住民の意思の確認をすると以前から申しあげたとおりでございます。

 市町村の合併問題につきましても、さきほど宮嶋良造議員の答弁にも申し上げましたように、住民の方々が合併問題をご検討いただく資料を各担当課長が中心となって作成しておりますので、今しばらくお待ちいただきたいと思います。


くれは  これから検討していくということで、町長、区長会にも相談しながら今後のスケジュールを調整していくといわれましたが、懇談会でも出ていました意見、具体的なデータを示していただきたいとそういう意見がありました。その場所で、町長はこれから数字が見えてくる、数字や事業の見直しについてもあらためて呈示する。そして行政だけでは進めていこうとは考えていないので、こういった話し合いの場を持って細かなイメージが出てきた段階で議論ができると考えると言われました。

  では、具体的なデータが示され、数字が出され、住民に合併の判断材料がそろうのはいつなんですか。また懇談会を、新聞によりますと、10月からというような、希望するところから、17箇所と言う記事がありましたけれども、その懇談会で具体的なデータがもうそろうのですか。そこらあたり、今一度きっちりとお答えいただきたいと思います。


 それと、私が行く先々で、もう合併は決まったのでしょと言う声を今もよく聞きます。そのたびに議会での議決をとった上で合併が決まるのですとお伝えしているのですが、住民の方へはそのあたりが明確になっておりません。今後の懇談会や新市概要版配布説明会等において、きちんとまだ決定ではありませんと伝えていただきたい。


 ここに姶良中央地区合併協議会発行の新市まちづくり概要版があります。非常にわかりやすく、1P目に合併を想定した場合の計画ですとかかれています。この冊子を合併の適否を判断するために参考としていただきたいともあります。そして、最後に協議会全体のスケジュールがあげてあります。見通しが住民の皆様につくのです。具体的にどれくらいの時期に町議会の議決を得るのか、住民説明会や懇談会の時期は、電算システムの統合期間、調印の式はなど明示してあります。この姿勢を見習うべきだと思います。

 もちろんそれは協議会での姿勢だと思いますけれども、今後木津町長として懇談会を開催されていくのであれば、具体的なデータはいつごろ出てくるのでそのときに判断してくださいとか、まだ議会では議決していませんので、いつごろの予定ですとこ、町民の方に見通しをもっていただけるような情報公開とセットでなければ、当然ながら住民参画は実現しないと思います。


 9月14日の合併協議会で電算機の統合に要する期間が1年間といわれていました。合併期日が19年3月を最終の目処ですので、合併するとなれば、単純に考えて18年3月より取り掛かる必要がでてくるわけですよね。合併が決定しないうちから、統合していくことは、経費の無駄になる可能性も生じます。そのあたりも含め、将来的な見通し、余り長い将来裏ではないですが期日を入れたスケジュールを明確にして、懇談会に望んでいただきたいと思います。


 住民の意思を確認する方法について、先ほど自分たちの考える合併の自分たちとは誰の事なのか答弁が頂けませんでしたので、そこの所あらためてお考えを聞かせてください。
 
 それと、適切な時期に適切な方法で確認すると、これを明言されたわけですで、必ずや住民の意思の確認をする方法をとっていただけるものと確信しております。

 戦時中のことで申し訳ないのですが、1937年7月からから45年9月に至るまで、全国の多くの町村が国の指示により強制的に合併させられたり編入させられたりしました。戦後、合併を白紙の戻したいと自治体や住民が声を上げた結果、47年から2年間の時限法で、住民投票を行って過半数の賛成を得られれば可となりました。そして、33件の住民投票が行われ、28件が分離賛成となったのです。

 また、選挙と住民投票についての考えから。新潟県の巻町のことを述べます。94年に町長選挙が行われ、よく95年町議選、96年に原発賛成か反対の住民投票が行われました。結果、住民投票における原発賛成票は、町長選・町議選で原発賛成の候補に投じられた票より少ないものとなりました。よって、選挙で信任を得たと推進していた原発問題は、民意が原発拒否である事が明らかとなったのです。

 今の二つのことから何がいいたいかというと、大多数の住民は自分たちの町は自分たちの一票で決めたいと思っているということがいえます。また、巻町の事例より、候補者をパッケージとして選ぶ選挙での信任結果と個別の問題について一致していないということいえます。住民間で意見が分かれているような政策課題について、住民投票によって民意を明らかにすべきであるという顕著な例です。


 また、7月30日に長岡、尾崎議員を中心として開催された講演会において、中川幾郎さんも言われました。現在の3町の法定協は、合併をするという前提はかなり強くなっている。最終的な判断は、住民。だからこのようなミーティングで情報をえることが大切。決めるのは住民ですから。と明言されました。実にいいタイミングで、講師を選ばれたと思った次第です。そう選ぶのは住民ですよね。判断するのは住民ですよということだと思います。


 つまり、再質問で聞きたいことは、1つは、懇談会の今後のスケジュールと具体的にきちんと見通しを示すべきということと、先ほど言いました自分たちの考える合併の自分たちとは誰かと言う事、あらためて住民投票なり意思について、住民投票いついての思いを述べさせていただきましたので、それについての今の住民投票自体についての町長の考えをお聞かせください。

町長 くれは議員の再質問にお答えします。
 
 住民懇談会の今後のスケジュール、また今後の様々な細かなデータがでてくるスケジュールにつきましては、担当から申し上げます。
 
 それと3問目の自分たちの町とは誰の町かということでございますが、これはもちろん私も含めましてここにおられます議員さん、住民の皆様全体でございます。
 
 どういったこと町になっていくのかっということを今まさにすり合わせている段階の中で、それのデータをしっかりと確認していただいた中で、私は住民の方とヒザを交えていろんな話し合いをする中で、住民の声、皆様の声を充分聞かせていただきたいなと言う風に考えておりますので、よろしくご理解のほどお願いします。


総務部理事 くれは議員の再質問の関連部分だけお答えさせていただきます。
 
 住民懇談会のスケジュールのご質問でありますが、住民の皆様方に説明する時期と内容というのは2つ考えております。一つは、町主催の住民懇談会をきめ細かくすることが、先ほど町長から言われた内容でございまして、各区長さんなどど相談しながら実施していただけるところから入っていこうというのが一つであります。それともう一つは、合併協議会が先ほどのご質問にもありましたように、基本構想の概要版がまとまりましたならば、3町の各家庭全戸に概要パンフレットを配ろうという予定をしております。

 そういったことで、その主催は合併協議会が行いまして、概要の説明を行い、住民の皆様からご意見を聞こうと計画しております。

 いずれにしても、この9月議会が終わりまして、この基本計画の基本構想概要版につきましては、11月初めには各家庭にお配りしたいということで、今準備を進めております。その後説明会を開催していこうと言う計画です。木津町だけの住民懇談会につきましては、各担当の方で調整して、具体的な調整をこれから速やかに行っていくものと考えております。


くれは 自分たちの考える合併については住民の皆さんということで、あらためて今住民の皆さんが考える合併を呈示しているところだというふうに聞かせていただきました。


 そして最終的な判断の段階にきたら、何らかの形で住民の皆様のご意見を聞くというように町長は言われたと思うのですけれども、十分な住民の意見をいただくこと、いただきますとおっしゃられましたが、その十分な意見をいただくことと、住民が意思表示をして主体的に判断することとは異なるということは明らかです。

 新市の概要版にもありますけれども、今後住民と協働のまちづくりをしていくこと、そんなふうにあります。本気で住民との協働の町づくりをされていこうと思われるのなら、政策であるこの合併について、きちんと住民の事前評価を得るためにも、公平な手法としての住民投票を実施すべきであると私は考えます。この夏の請願署名2461名の思いを真摯に受けとめていただきたいと思います。

 ある中学生は、僕たちの未来だから、住民投票にも参加させてほしいといわれたようです。また、私は河井さんには投票したけれど、合併で選択したわけではありませんといわれた方もおられたようです。市民の参画と協働によるまちづくりを進めようとされるのなら、まずもって、住民による判断をきちんとりいれるべきだと思います。今日から住民参画ですといわれても無理なのです。その過程から、住民参画の姿勢をとるべきです。

 
 最後に、住民投票条例の自治体数は、制度のあるところの自治体数を述べておきます。私が調べたところの数字ですが、416自治体。そのうち、首長提案により設置された235,全体の56,4%を占めています。続いて、議員提案、98件、直接請求によるもの83件となっています。

 さあ、今まで私が述べてきましたこと全てを合わせ、住民主体の町へと変革するきっかけとなるためにも、そして町長が懇談会でも何度も言われておりましたように、市となること昇格することでイメージアップに繋げたいといわれているように、住民参画の姿勢をまずもってとることが望まれる事だと思いますので、改めて町長の思いを聞かせていただいてこの質問は終わります。



町長 くれは議員の再々質問にお答えいたします。
 
 私は本当に木津町の町を住民の皆様の一緒につくっていきたいという考えは持っております。ただし、合併につきましてやはりこれから十分な資料を皆さんに呈示しないとどういった町になるかということ、そういうたたき台がでてこないとわからないということで、住民懇談会でも十分言わせていただきました。その結果を十分みていただき、協議していただき、そして皆さんのご意見を十分に聞かせていただいた上で、最終的な判断になるというふうに考えておりますので、その辺のところをご理解いただきたいというふうに思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございます。夏の懇談会で、町長は以下のように、述べられています。

「たたき台を出した中で、住民の方との協議もさせていただく。そういった中で、議員の皆様は、あらゆる所から、研修も重ね、勉強も重ねた中で今の現状に対し充分に考えていただけるものと思っている。そして議員の皆様にも住民の皆様の声が届いた中で、議員の皆様が最終判断をしていただけるものと考えているのでご理解を。」

皆様、この一般質問での町長答弁ー「行政だけで進めない、住民の皆様が考える合併、適切な時期に住民意思の確認をする」ということと、夏の懇談会でのご理解をという答えは、矛盾していると思われませんか!