呉羽真弓  2問目、町民の信頼回復に向けての施策を問うとしてお聞きします。今選挙に関して住民の方よりいろいろな意見をいただきました。その中で一番心の中に残っているものを一つ紹介します。

先の選挙で私は失敗したとある住民の方が言われました。聞いてみると、昨年の町長選で選挙公報を見てこの人と選んだ方が辞職することになったからとおっしゃったわけです。選んだ自分の責任を痛感していると言われました。そして今回は失敗したくない、投票に行かねばと思うが、どの選択がいいだろうという内容でした。よければ公開質問書の
回答をご参考にしてくださいとお伝えしたわけですが、さて、その木津未来会議の公開質問書の回答に関連してお聞きしたいと思います。

  選挙前のあわただしい時期に回答をいただいたこと、ありがとうございました。その中で河井町長は、前町長の公選法違反など一連の事件に対する原因についての質問にこう述べられております。本人にしかわからない個人の考え方については判断しかねるとされております。この回答をごらんになった多くの方から、町長候補者としての答え方は理解できない、信用できないという声が寄せられました。非常に残念ではありました。
問題を解決する際には、やはりその原因について分析をすることこそが大切であると思います。原因を究明しなければ解決策は見出せないと思うからです。
 
 そこで1問目、改めてお聞きします。信頼回復に向けての取り組みをされていかれるようですが、現在、町長になった現在、今までの不祥事の原因についてどのように認識されているのかお聞かせください。原因分析を専門家に依頼される前に、町長として原因の認識をどのようにされているのかお聞かせください。

  2点目、今後綱紀斎正委員会を立ち上げ予防策をとると言われております。綱紀斎正委員会のメンバーに関して質問します。先日の代表質問の際に人材については意見を聞いていきたいとも言われました。また別の方の質問に答えて公募型の委員会を検討し、住民参加の機会を増やしたいともおっしゃいました。

そこでまず綱紀斎正委員会から住民参加を始めよと思います。透明、公平さを確保する意味においても綱紀斎正委員会への公募の委員を入れることを提案します。現在の木津町では男女共同推進懇話会が公募枠で2名募集されております。ぜひ検討されたいと思いますが、いかがでしょうか。


町長  2問目のご質問にお答えいたします。
たび重なる不祥事の原因についての議員からのご質問でございますが、職員は住民全体の奉仕者であることを常に自覚し、公務員として法令等を遵守すること、常に公平な職務の遂行に当たること、また公私の別を明らかにし、その職務や地位を利益のために用いることの禁止など、公務に対する住民の皆様方の信頼を確保するため常に職務に全力を挙げ、みずからを常に厳しく律しなければならないと考えております。

  さて、不祥事の原因につきましては職員が長期にわたり同一部署での勤務であったことなどにより、業者等のなれ合いを生じた原因の一つであると考えています。したがいまして、今後はこれら不祥事の再発防止に向けまして職員研修をさらに励行するとともに定期な人事異動の実施、さらには(仮称)庁内綱紀粛生委員会等で職員の倫理の保持を図るための検討をお願いすることにより再発防止に取り組んでまいりたいと考えておりますのでご理解賜りますようお願い申し上げます。

  次に(仮称)綱紀粛正推進委員会の継続性や実効性の具体的手法についてですが、(仮称)庁内綱紀粛正委員会につきましては、先の会派代表質問におきまして私がご説明いたしましたとおりでございますが、(仮称)綱紀粛正推進委員会を立ち上げ、その中でご意見を伺いながら(仮称)木津町職員倫理条例を制定し、その倫理条例の中で(仮称)綱紀粛正推進委員会の位置づけを図っていきたいと考えております。また(仮称)綱紀粛正推進委員会委員の皆様には職員の倫理の保持を図るための助言並びに職員倫理条例の遵守のための体制整備等に関してご意見をいただくことを考えているものでありまして、当委員会が一過性でなく今後も木津町職員の倫理保持のための助言等をいただく場であると考えておりますので、議員におかれましてはご理解賜りますようお願いいたしますとともに、今後ともご指導賜りますようよろしくお願い申し上げます。

呉羽真弓  町民の信頼に向けての施策について、再質問します。
先ほど(仮称)綱紀粛正委員会での公募の提案をさせていただきましたが、それについてお考えをちょっと聞き漏らしたのか、言っていただけなかったと思いますので聞かせてください。

 また不祥事についての原因として長期にわたる同一部署での勤務とか、それが業者とのなれ合いを生んだのではないかというふうに原因についておっしゃっていただいたと思います。それを研修だとか人事異動並びに再発防止の取り組みとして綱紀粛正委員会を開催すると。

職務を挙げて全力で職員ともどもしていきたいというふうにおっしゃったかと思うんですけれども、職務を全力で、つまり勤務時間を全力でということだと思うんですけれども、それであるのならば綱紀粛正を今後予防する前に今一番すべきことは前町長の事件に対しておさまりをつけることではないでしょうか。

河井町長は代表質問の中で、利益誘導型の町長ではなく正面から国や府へ物を言う町長としてスタートを切るとおっしゃったと思いますが、ここから始めるべきでだと思います。そのことが今後の予防につながり、ひいては信頼回復となると考えます。木津の未来を考える会より請願を定例会での審議と方向づけた際、議会運営委員長でもあった河井町長です。
給与の支払いは首長として条例にのっとり適正に処理されたとするだけではなく、実際同じような事件で返還命令を受けた岐阜地裁の判決文を参照していただきたいと思います。また地方自治法2条14項にあります「地方公共団体は事務を処理するに当たっては住民の福祉の増進に努めるとともに最小の経費で最大の効果を上げるようにしなければならない」。また地方財政法4条1項の「経費はその目的を達成するための必要かつ最小の限度を超えて、これを支出してはならない」との観点からしても条例にのっとり適正に処理されたとするだけではなく、条例を変えることも視野に入れ、今回のことについてのおさまりをきちんとしていくことこそ実効性のある予防策になると考えるが、いかがでしょうか。

町長  また前町長の選挙違反についてでありますが、私は公開質問状でも書かせていただきましたが,前町長がどのように考えておられたのか、その方法がよいと考えておられたかについては私は知る由は
ありませんが、少なくとも私はそういうことは一切しないということはここで明言しておきます。公務員が公平な立場で行動するということは当然のことであると理解しておりますので、その辺はよろしくお願いいたします。以上です。

呉羽真弓  信頼に向けてのところですけれども、どうも二度目聞かせていただいたけれども、綱紀粛正検討委員会の公募枠のことについては、ヒトコトも触れていただけなかったんですけれども、改めてそういう、こちらからというか町側から依頼するというそういう委員ではなく、やはり問題意識を持ったり、そこに一緒にかかわっていこうという方の枠というものについてどう考えられているのかお聞かせください。

  また、前町長のことについては、前町長のご判断というふうにおっしゃったかと思うんですけれども、社会通念上からしてもですね、職務代理者を置いた時点、8月2日の時点から9日、辞職されるまで町長職務を遂行されてはいなかったというふうに、その時点は特にされていなかったであろうと推察できるわけですけれども、そういう社会通念上からしても、今こそきちっと住民の信頼回復を得るためにリーダーとしての采配を振るっていただきたいと思います。

信頼は失うのは簡単ですけれど、得ることは決して簡単なことではないということはだれもがわかることなんですけ
れども、方向が間違っていなければ政治家としてどちらの側を向いて政治を行っているのかが住民に見えたとき、やっぱりその道は近いものになると思っておりますので、形だけの綱紀粛正や形だけの条例ではなく実質値を伴った改革をすべきであることを重ねて要求しておきます。
またできましたら倫理条例制定に向けては罰則つきの倫理条例で、そういうルールをシステムというかルールをつくっていただきたいと思います。そこらあたりでご意見いただきたいと思います。

町長 また綱紀粛正委員会についての公募枠についても前向きに検討してまいります。
私は今回の事件におきまして、やはり住民の信頼を回復するということが一番大切であると考えておりますので、
このことについて全力で取り組んでまいりたいと、このように考えております。